【ビジネス統計スペシャリストに合格】エクセル分析スペシャリストの独学方法 解説します。

こんなひとに読んでほしい

●ビジネス統計スペシャリスト(エクセル分析スペシャリスト)に挑戦したいひと
●ビジネス統計スペシャリストを独学で突破したいひと

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はじめに

ご訪問ありがとうございます!

前回の記事ではビジネス統計スペシャリストの概要と受験メリットについて解説しました。

今回は具体的な資格対策についてご紹介します。

早速ですが受験者にとって少々困ったお話がございます。

困ったお話

●過去問が存在しない
●ノウハウが少ない

以上2点について、具体的な対策の前にお話をします。

過去問が存在しない

公式サイトやamazonなどでお調べいただければすぐに分かりますが、過去問が存在しません。
頼みの綱は公式テキストですが、章末問題のボリュームはテスト対策として少々内容不足です。

ビジネス統計スペシャリストの趣旨はExcelを使ったデータ分析なのに、
これでは練習環境が十分整わず試験本番に不安が残ります。

ノウハウが少ない

ビジネス統計スペシャリストは2017年に登場した新しい資格です。
さらには統計検定ほどの認知度もなく、あまりノウハウが蓄積されていません。

知識問題はどれも基本的ですが、重箱の隅を突く問題が出題されます。

「確かにそうなんだけど、公式テキストでそんな言い回しはしてない」

といったタイプの厄介な正誤問題が複数登場します。

Excel問題はとにかく練習が必要です。
公式テキストは確かに章ごとでの操作説明は図解付きで丁寧ですが、
購入者に配布される章末問題のExcelファイルは解説がほとんどありません。

この2つの問題を抱えたままの場合、何が起きるかというと

「わかっているはずの知識問題で時間を取られる」
「計算は出来るのに操作でもたつく」

という、”わかっているのに解けない”現象が生まれます。

こうした原因はいくつかのコツを掴むことで対策が可能です。

私も当時は不安だらけでしたが、
これからご紹介するコンテンツや、数少ないネット上のノウハウから編み出した対策方法をもとに練習を積み上げたことで満点に近い点数で突破をすることができました。

※私のテスト結果です

文系出身、10年以上も数学にさわることのなかった私も独学で合格を勝ち取ることができました。

「時間もお金もかけすぎない」

以上をモットーに、最低限のコンテンツとノウハウでビジネス統計スペシャリストを突破する手段を解説します。

エクセル分析スペシャリストの実践対策

それではこれからビジネス統計スペシャリスト(エクセル分析スペシャリスト)の実践対策について、

1:事前準備
2:知識問題の対策
3:Excel実技の対策

の3つに分けてご紹介します。

事前準備

前提の知識の確認

エクセル分析スペシャリストの難易度について言及します。
公式サイトの試験範囲を見ますと、

エクセル分析スペシャリスト 出題範囲
ビジネスデータの把握力
 分析データの理解
 1変量データのまとめ方(1)
 データの視覚化と基本統計量
 1変量データのまとめ方(2)
 基本統計量とデータのばらつき
 2変量データのまとめ方
ビジネスデータ仮説検証力
 仮説の検定(1)
 クロス集計からカイ二乗検定
 仮説の検定(2)
 平均値の比較からt検定・F検定
 仮説の検定(3)
 散布図から相関・回帰分析
 仮説の検定(4)
 質的変数を結果にした回帰分析
ビジネス課題発見力・予測力
 回帰分析の応用(1)
 原因系変数を2つ以上にした回帰分析
 回帰分析の応用(2)
 ダミー変数の活用と時系列データの分析です。

青く色掛けした点に注目して下さい。

一方で統計検定2級の出題範囲は下記の通りです。
出題範囲をそのまま記載すると膨大になるので、要約しています。

統計検定2級出題範囲
●データ収集法(データ抽出方法・実験計画・フィッシャーの三原則)
●確率分布の応用(ベルヌーイ試行・二項分布・ポアソン分布・幾何分布・一様分布・指数分布など)
●グラフ・データの読み取り応用(コレログラム・幾何平均・移動平均・ローレンツ曲線とジニ係数・カイ二乗値
●推測の応用(t分布F分布カイ二乗分布一元配置分散分析
●回帰分析(単回帰分析重回帰分析
ソフトウェアから出力された分析結果の読み取り

青く色掛けした部分がエクセル分析スペシャリストと統計検定2級で出題範囲の被る項目です。
必要とされる知識が統計検定2級レベルであることは、この表でお分かりいただけると思います。

なので統計検定2級をお持ちの方、もしくは相当する知識をお持ちの方は
用意するコンテンツ
まで読み飛ばしていただいて構いません。

それ以外の方は以下のコンテンツを通じて前提知識を補うことをオススメします。

前提の知識を補うコンテンツ

完全独習 統計学入門

私のブログではおなじみのコンテンツになります。

「これ以上何か、を削ったら統計学にならない」※本書より引用

と著者が明言するほど、極限までに初学者の理解を妨げる難解な数式や説明が省かれています。
その証拠に、統計学とは切っても切り離せない確率理論が登場しません。

それでいて

母集団と標本
標準偏差
信頼区間95%

上記3点の理解に全力を注いでいます。

この説明範囲の絞り込みはとても都合がよく、
確率分布の応用はビジネス統計スペシャリストの範囲ではありません。

つまるところ、
コインやサイコロ、赤いボールと青いボール、宝くじの期待値
みたいな問題は出題されないのです。

なので本書では下記4点を確実に押さえて下さい。

正規分布
カイ二乗分布
t分布
F分布

感動するほどに、統計学初学者の理解を阻むような記号や数式が登場しません。

統計WEB『統計学の時間』
リンクはこちら

統計検定を受験する方たちが確実にお世話になるサイトです。
統計検定2級レベルの知識をとても丁寧に解説しております。

初級編・基礎編とありますので、必ず初級編からお読み下さい。

基礎編についてはビジネス統計スペシャリストでは問われない公式を使用した計算方法も詳しく解説されいます。
公式の理解は統計学を学ぶうえで重要ですが、今回の資格で出題される問題に直結しないので省略して構いません。

むしろ大事なことは、その式たちを使う目的です。
特にエクセル分析スぺシャリストではこうした問題に対して特別難しいことを問うのではなく、

「確かにそうなんだけど、その角度から聞かれると初見では迷うな」

といった○×の正誤問題がたくさん出ます。
なので、概念の理解が超重要となります。

表グラフの読み解きやエクセルのデータ分析ツールを使いこなすためには、こうした座学は必須のですので確実に理解を深めて下さい。

Udemy 「独学者のための統計学基礎講座」

※このコンテンツはマストではありません

リンクはこちらです→「独学者のための統計学基礎講座」
下記バナーにジャンプしていただき、上記タイトルを直接入力しても検索が可能です。

統計検定2級の対策記事の中でもご紹介した動画プログラムです。
現役の塾講師がホワイトボードを使用して丁寧な解説をされています。

このコンテンツはビジネス統計スペシャリストの次のステップを見据えた方には特にオススメです。
動画で扱っている内容は下記の通りです。
※リンク先の学習項目をそのまま参照しています

動画プログラムの学習内容
●平均・分散・標準偏差・共分散・相関係数
●ローレンツ曲線・ジニ係数
●歪度・尖度
●標準化
●標本抽出法(多段抽出法・系統抽出法・クラスター抽出法・層化抽出法)
●フィッシャーの3原則
●ベイズの定理
●離散型確率分布(ベルヌーイ分布・二項分布・ポアソン分布・幾何分布)
●確率密度関数・累積分布関数 その1
●確率密度関数・累積分布関数 その2
●確率変数の計算(公式まとめ)
●確率変数の計算(共分散の式の証明)
●回帰分析出力結果の見方
●一元配置分散分析
●コレログラム(自己相関係数)
●独立性の検定

基礎学習から統計検定2級までの範囲を網羅しています。
ビジネス統計スペシャリストの資格突破に留まらず、トータルで学習したい方はこちらの動画も視野に入れて下さい。

統計検定3級の挑戦も視野に入れる

まずは統計検定3級の学習を通して、統計学の入門を固めるのも賢い手段です。
3級の出題範囲は下記の通り、

統計検定3級の出題範囲
統計学におけるデータの基礎知識・用語の理解
●母集団と標本の概念(母分散と標準偏差)
●グラフ・データの読み取り(ヒストグラム・箱ひげ図)
●データの散らばり(共分散と相関係数)
●相関と回帰
●確率分布
●統計的な推測(仮説検定と区間推定)

ご紹介している『完全独習 統計学入門』で学んだ知識の理解度を確かめるうえでも有効な方法なので検討してみて下さい。
3級は計算問題よりも、表グラフの読み解きや言葉の意味を理解しているかどうかが重要なポイントです。

難易度的にも初学者がイチから勉強するには打ってつけです。
詳しい対策は別の記事でご紹介していますので参考にして下さい。

2級を受験することも選択肢として考えられますが、
エクセル分析スペシャリストの出題範囲を飛び越えるだけでなく、計算問題の対策を考えるとどうしても遠回りになってしまいがちです。

最短で資格を取得して実務に活かすことを優先する場合、2級の受験は考えなくて大丈夫でしょう。

もちろん2級の内容は統計学の理解を深めるうえで登竜門的な立ち位置にあります。
もし受験を検討する場合はそれなりの期間を設けて着実に対策をしましょう。

こちらも過去の記事で対策方法を解説しましたので参考にして下さい。

ここまでのポイント

●統計学の初学者は『完全独習 統計学入門』『統計WEB』を読む
●統計検定3級の受験も検討する
●統計検定2級はそれほど考えなくてもい

用意するコンテンツ

前提として必要な知識が確認ができたところで、今度は学習に必要なコンテンツをご紹介します。
これ以上も以下もなくまとめましたので、迷わず揃えましょう。

Excel で学ぶ 実践ビジネスデータ分析 ビジネス統計スペシャリスト・エクセル分析スペシャリスト対応

ビジネス統計スペシャリストの公式テキストです。

Excelを使った操作解説に重点を置きながら、出題範囲に相当する統計学の知識を解説しています。
統計学の初学者にも嬉しいのは、難解な数学の記号や数式が登場しない点です。

目的はExcelの操作を通じた統計分析の習得なので当然とも言えますが、
とかく数学に馴染みのない初学者にとって見慣れない記号一つとっても学習を妨げます。

全10章の構成になっており、各章末には確認問題が収録されています。
章末問題のボリュームこそ十分とは言えないものの、解説はとても丁寧です。
順を追って読み進めていくことで、資格取得には十分な知識を習得できるでしょう。

これは私が本書を読み終えた時点で感じたことですが

・知識の習得
・Excel操作の習得

という点において本書の使い勝手がいいのは間違いありません。
しかしながら資格試験の観点からすると内容は少々不十と言えます。

実践的な試験対策には不向きなのです。

そこで下記のコンテンツをご紹介します。

エクセル分析スペシャリスト 模擬試験

アオテンストアよりご確認下さい。
オデッセイコミュニケーションズが運営するオンラインショップです。

この模擬試験は、本番さながらの模擬試験をパソコンの画面上で解くことができます。
なんせ資格の主催元が作成した模擬試験だからです。

過去問が存在しないのは、このコンテンツが用意されているからかもしれません。

これはとても強調したいことですが、
資格突破を目指すのであれば、

模擬試験も必ず購入して下さい。

全3回の模擬試験が収録されており、なんと解答後には自動採点までしてくれます。
知識問題とExcel実技の両方に対して申し分ない対策が可能です。

解説も十分されていますので、公式テキストを読み終わった段階ですぐに模擬試験に取り掛かって下さい。

模擬試験Aに挑戦

間違えた箇所を公式テキストを通して復習

再度、模擬試験Aに挑戦

上記ルーティンを模擬試験Cまでの全3回で実践して下さい。
※私もこのやり方で学習しました。

大まかな進め方はこれで以上ですので、今度は具体的な対策について言及します。

知識問題の対策

頻出の問題は確実に理解する

●質的データと量的データ
●クロスセクションデータ・時系列データ・パネルデータ
●平均を比較するパターン(2 or 3 or 前後 グループ)

以上3点は確実に問われます。
間違えてしまった場合は公式テキストを振り返って再度学習をして下さい。

正誤問題のミスに注意

試験の特徴ですが、正誤問題に少し癖があります。

・間違っているものを選択
・全て正しい場合は5番
・全て間違っている場合は5番

といったタイプの選択肢が登場します。

ケアレスミスの範疇と言ってしまえばそれまでですが、
意外と足を取られますので模擬試験を通じて慣れておきましょう。

基礎知識の理解を疑う

「確かにそうなんだけど、その角度から聞かれると初見では迷うな」

問題を解いているうちにこの感想を持ったら要注意です。
少し厳しいことを申し上げると、

基礎知識の理解が曖昧です。

公式テキストや『統計WEB』を読むことも重要ですが、
間違えた or 少しでも怪しい問題は解説を大事にして下さい。

私が実際にやった方法としては、解説の説明文を一覧にして時間を見つけては眺めるようにしていました。

例えば…

●分散の平方根は標準偏差
●分散と標準偏差では単位が異なる
●データ分析ツールの基本統計量で求められる標準偏差は不偏標準偏差

といった具合に理解度が不足していた問題の解説をひたすら積み上げていきます。
これを3回分の模擬試験で繰り返せば、エクセル分析スペシャリストで問われる知識問題の確認は十分です。

ここまでのポイント

●頻出問題は確実に押さえる
●出題形式の癖に注意
●間違えた or 怪しい問題は解説分の説明をリストアップして復習

Excel実技の対策

頻出の分析手法は徹底的に操作練習する

基本統計量
 データ分析ツール
度数分布表の作成
 データ分析ツール
標準偏差と不偏標準偏差
 stdev.p関数 stdev.s関数
●標準化
 standardize関数
●相関係数
 データ分析ツール
●近似曲線
 グラフの挿入
●カイ二乗検定
 chisq.test関数
●t検定
 データ分析ツール
●一元配置分散分析
 データ分析ツール
●回帰分析(ダミー変数・残差と予測値・正答率)
 IF関数
 データ分析ツール
 ピボットテーブル

これら全てエクセル分析スペシャリストでは当たり前のように登場する分析手法です。
何も考えずに手が先に動くレベルまで徹底的に練習をして下さい。
操作方法は間違えやすいポイントも含め、全て公式テキストに記載されているので一つずつ着実に習得しましょう。

ショートカットキーをマスターする

ビジネス統計スペシャリストはベーシック・スペシャリストともに試験時間が60分です。
捻りの効いた知識問題を解きながら、Excel操作もスムーズに行う必要があります。

慣れないうちは60分をオーバーすることも珍しくありません。
つまり、パソコンの操作でもたついている余裕などないのです。

Excelの操作を圧倒的に素早くするのはショートカットキーです。
下記操作は最低限、叩き込んで本番に臨んで下さい。

●フィルターの追加
ctrl + shift + L
●選択中のセルからデータ入力のある部分までを一括選択
ctrl + shift + 矢印
●データ分析ツールの起動
alt + A + Y3
●テーブルの挿入
alt + N + T
●ピボットテーブルの挿入
alt + N + V
●散布図の挿入
alt + N + N

私も頻繁に使用したショートカットキーです。

フィルターの選択やデータの範囲選択をした後に、
ショートカッキーを使用してグラフの挿入やデータ分析ツールを起動する操作はとても多いので回答時間を短縮するためにも覚えておくといいでしょう。

この他にも細かいショートカットキーはたくさんありますので、

「こんな操作ないかなあ」

というものは積極的に習得して下さい。
Excelに慣れる・使いこなすことが試験突破のカギになります。

【保存版】 Excelショートカットキー一覧

特にこの方のショートカットキー図解はオススメです。
各操作が一つの画面に可視化されていますのでプリントアウトなどして参考にしながら操作練習をしましょう。
リンクはこちら

まとめ

全2回のビジネス統計スペシャリストに関する記事はこれで以上です。
今回は私の経験をもとに、最小限のコンテンツで出来る実践的な対策についてご紹介をさせていただきました。

あらためて思いますが、ビジネス統計スペシャリストはこれまで専門的な領域まで統計学を必要としない方でも日常業務で役に立つ知識やスキルが満載です。これまで統計学を学んだことがない方で、普段の仕事のスキルアップとして身につけたい方にはオススメの資格です。

この記事が一人でも多く、読んで下さったの学習や資格取得の助けとなることを心より願っております。

お読みいただきありがとうございました!

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完全独習 統計学入門

Excel で学ぶ 実践ビジネスデータ分析 ビジネス統計スペシャリスト・エクセル分析スペシャリスト対応

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エクセル分析スペシャリスト 模擬試験

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