【年収アップ!転職もできる?】統計学が役に立つ仕事と学習手段について紹介します

こんなひとに読んでほしい
  • 統計学が役に立つ場面を知りたいひと
  • 統計学が役に立つ仕事を知りたいひと
  • お金をかけてもいいから統計学を学びたいひと

ご訪問ありがとうございます。まちゅけんです。早速この記事からは統計学について様々な学ぶ手段を紹介させていただきます。

前回はこのブログの活動目的についてご紹介させていただきました。

今回は統計学が日常生活や仕事でどのように役立つのか。またそれら統計学の学習手段を”ある程度お金をかけてもいいから学びたい方”に向けてご紹介させていただきます。

「あまりお金はかけない!独学で全部やる!」

という方には次回以降の記事で様々な方法をご紹介しますので、この記事では統計学という素晴らしい学問がどれだけ実生活や仕事で役に立つかを知っていただければと思います。

スポンサーリンク

統計学が役に立つ場面

まずは統計学が役に立つ場面について、日常生活・仕事・転職のシーン別に分けてご紹介します。統計学的な手法の詳細説明は避けますので、ここではボヤっと「あ、こんな感じなんだな」というイメージだけをつかんで下さい。

日常生活

記述統計と推測統計

散々申し上げている統計という学問ですが、実は様々な統計手法が存在していて、それは大きく2つのグループに分けることができます。それが”記述統計”と”推測統計”です。

こんな感じのグラフをどこかで目にしたことがあると思います。あるいはお仕事で使っているひとも多いのではないでしょうか。これがいわゆる記述統計を使用した代表的なグラフです。記述統計は、既にデータとして分かっていることを表やグラフでまとめたものを指します。

  • あるクラスの男女比
  • ある1日の時間帯別の売上
  • ある学年のクラス別の数学の平均点

これは全てデータとして判明していることで、表やグラフとして記述が可能です。

記述統計が分かりきっていることを指すのであれば、推測統計はその逆を意味しています。

そうです。推測統計とは、分かり切っていないことをあらゆる統計手法を使って推測することです。この推測統計はどんな場面で使われているのでしょうか。意外と皆さんの身近にもたくさんあります。

  • 視聴率
  • 選挙速報
  • 平均年収

よくよく考えてみれば、どれも一人ひとり聞いて回るわけにはいきませんよね。なのでこれらはある一定数のデータだけを入手して、その傾向から調べたい対象の全体像を推測します。

平均値と中央値

さて、統計学を使えばデータのあるべき姿を表現したり推測できることが分かりました。しかし注意しなければいけないことがあります。データは表現方法によって正しい伝え方もできれば、逆に誤解を生んでしまう表現が出来るということです。

例えばA~Fさんという6名の人間しか存在しない国があったとします。ここでは彼らの年収を例に挙げます。

皆さんは「平均年収は700万の国に住みませんか?」と言われたらすぐにでも移住したくなるでしょうか。日本で年収が700万というと、男性の平均給与のピークが50~54歳(707万)に匹敵するのでとても高い水準と言えるでしょう。(”国税庁”より引用)

ですが実際のところA~Fさんの年収が下記の表の通りだったとしたらどうでしょうか。

名前年収(万円)
Aさん180
Bさん200
Cさん300
Dさん350
Eさん500
Fさん3000

この場合、確かに平均は755万に間違いはありませんが、Fさんの年収だけが異様に高く、平均値にとても強く影響していることがお分かりいただけると思います。仮にFさんを除くA~Eさんで平均年収を計算すると306万円になります。ではこの場合はどういった指標でこの国の年収を評価すべきでしょうか。それを解決するのが”中央値”という考え方です。

この6人の年収をグラフ化したものです。このようにグラフにするとFさんの数値が異様に飛び抜けていることがすぐにわかります。中央値というのは、こうした異常に飛び抜けた数値にも対処が出来るように、「全体の丁度真ん中の数字はいくつかな?」という指標として活用します。この数値を出すことで、平均ではないが本来あるべき全体のおおよその真ん中を割り出すことができます。このグラフで言うと中央値はCさんとDさんの間、325万円です。先ほど示したA~Eさんのの平均の306万円に近づいたことが分かります。

一見、多く見える数値も「全体の真ん中はどれくらいだろう?」という観点を持つだけで見方が変わることが分かりますね。

ポイント
  • 平均値と中央値はセットで考える
  • 極端に小さい or 大きい数字の影響を受けている可能性がある

視覚のトリック

ではこんなグラフはどうでしょうか。

これも私が作った架空の人口の推移です。一見すると上のグラフは増減が激しく、下のグラフは横ばいに感じるかもしれません。ですが、このグラフは全く同じ数値を表しています。

こうした視覚トリックで見る相手に誤解を生む伝え方はいくらでも可能です。もしCMや広告などで「こんなに売れています!」という触れ込みがあったときは鵜呑みにせず、一旦冷静になって全体を見渡してみて下さい。

ポイント
  • グラフは表現の仕方によっては誤解を生む可能性がある
  • 売り込みで極端なデータを見せられたら冷静になって全体を見渡す

仕事

では次は統計学が仕事で役に立つ場面について考えていきます。

そのアンケートって意味あるの?

日常に役立つ場面では主に記述統計の実例について紹介をしたので、今度は推測統計寄りのお話をします。

例えばあなたが新発売のビールを発売するにあたり、市場調査を行うことを想定して下さい。アンケートはとてもシンプルです。

 さっぱり味 or しっかり味 これだけを男女50名ずつ合計100名にアンケートで回答してもらいます。さあ、アンケートの結果が出そろってワクワクしながらあなたはアンケートの集計をします。それが下記の結果だったらどうでしょうか。

なるほど!さっぱり味としっかり味のビールをつくろう!

という風にはなりません。

本当は局所的に回答が集中した味の商品を作りたかったはず。このアンケートでは男女100名の好みが均等に分散してしまっているので全く意味がありません。この例はとても極端な表現をしましたが、こうした現象はビジネスの現場でも少なからず起きる可能性があるのです。

上の例でいうと「さっぱり味としっかり味がどれくらいの比率で別れたら、アンケートとして意味が出てくるのか?」というのは、”カイ二乗検定”という手法を用いて計算をすることができます(このページでの解説は省略します)。

売り上げを予想したい時はこれ

それでは次にこのような場面を想定して下さい。

あなたは野球場でビール販売をする売店のオーナーです。その日の売上を想定して確実に売れる分だけビールの発注をしたいと考えています。しかしビールの販売額の上下には様々な要因が考えられます。

  • 気温
  • 天気
  • 平日 or 祝日
  • 対戦する球団

おそらくもっと要因が考えれるでしょう。「登板する選手」「リーグ終盤」「有名選手の引退試合」など挙げたらキリがありません。そしてそれらが本当にビールの売り上げに影響しているのかも分かりません。これまでの売上データからビールの販売額を予想することは不可能でしょうか。いいえ、十分なデータ量があればそんなことは決してありません。

その方法を”回帰分析”といいます。詳細な説明は省きますが、「様々な原因から結果を予想して、尚且つ意味のある原因と意味のない原因も当てちゃおう」というなんともありがたい分析手法なのです。

  • 曜日・天気の影響でコインパーキングの稼働率は変わる?
  • キャンペーンとお店の売り上げは関係ある?
  • SNSの様々なアクションとフォロワーの関係は?

みたいな疑問はおおよそ回帰分析で推測をすることができます。

たった二つの手法しか紹介してませんが、ビジネスの現場で活躍する手法はもっとたくさん存在します。統計学は特別な仕事で使うわけではなく、様々な場面でチカラを貸してくれます。

ポイント
  • 統計学はビジネスの様々な場面で活躍する
  • 特別な仕事だけに役立つ学問ではない

転職

ここまでは普段の生活・仕事でも統計学が活躍するお話をしてきました。もちろんですが統計学をもっとフルに活用する仕事が存在します。ここでは代表的な仕事としてデータアナリストにつてご紹介します。

データ分析を専門とする仕事は当然存在します。データアナリストとは一体どんなお仕事なのでしょうか

データアナリストってどんな仕事?

データアナリストといっても大きく分けて2通りの型が存在します。それがコンサル型とエンジニア型です。私もまだまだ勉強中で齧った程度の知識なので一般的に言われていることをお伝えします。(※間違った説明をしていましたらお手数ですがご指摘下さいませ。)

コンサル型

コンサル型はその名前の通り、データ解析をもとにクライアントに対してコンサルティングを行います。膨大なデータをもとに分析を実施して、現場の生産性を上げるためや、売上改善につながる施策を提案して目標(KPI)を設定したりします。所属する会社としてはコンサルティングファームやマーケティングの会社などが一般的です。

エンジニア型

一方エンジニア型では自社のサービスを向上するために、大量のデータを扱うためのシステム構築・設計を得意としています。私たちが日ごろ使っているウェブ・アプリサービスは少なからず、こうしたエンジニアの支えのもとに成り立っています。

年収を調査してみた

ではデータアナリストの年収はどうでしょうか。これは私の調査ではなく、「求人ボックス給料ナビ」というサイトからの完全な引用になりますが、日本のデータアナリストの平均年収は674万円だそうです。月収換算にすると56万円なので給与水準としては高いところに位置していることが分かります。

データアナリストになるために必要な条件

データアナリストの大まかな仕事内容と年収は分かりました。ではこの仕事をするためにはどんなスキルが必要でしょうか。

具体的に求められているスキルを知るためには求人内容を見てみるのが一番です。ここでは誰もが知っているであろう有名な3社の求人を参考にします。

楽天グループ株式会社 ドリーム事業統括推進部 編成&マーケティング課 データアナリスト

必須条件:

  • データ分析の業務経験3年以上(業界・規模は問いません)

歓迎要件:

  • 統計学の基礎知識
  • マーケティング業務の経験

楽天グループ株式会社”より引用

YAHOO! JAPAN [メディア]データアナリスト

必須条件:いずれも2年以上

  • SQL利用経験
  • 分析データを基にした提案経験

歓迎要件:

  • HiveQLやPresto経験
  • Tableau等のBIツールの利用経験
  • 統計学の知識

YAHOO! JAPAN”より引用

株式会社ZOZO データアナリスト

必須条件

  • SQLによるデータ抽出・分析経験がある方

歓迎要件:

  • データ分析を含むコンサルティングやマーケティング業務の経験
  • PythonやRを用いた統計解析や機械学習アルゴリズム構築スキル
  • Eコマース運営企業またはアパレル企業での業務経験

株式会社ZOZO”より引用

もうお分かりいただけたでしょうか。

どの求人にも必ずと言っていいほど、統計学を前提とした条件が提示されています。もちろんながらデータアナリストは単に統計学の知識だけがあれば務まるというわけではありません。様々な統計解析ソフト・プログラミング言語・データベース言語といった総合的な知識を有した方たちだからこそ成り立つ仕事です。しかしこうした仕事の根底に共通してあるのは、

「データをどうやって収集するか?」

「そのデータから何が得られるか?」

「得られた結果をどうやって活かすか?」

という極めてシンプルなプロセスです。つまり、統計学の知識が大前提として求められていることが分かります。

統計学を学ぶには

これまでは統計学が役に立つ場面や仕事、統計学を専門として扱うデータアナリストという職業につい紹介しました。

統計学がすごいことは分かったけど、どうやって勉強したらいいのでしょうか。

というわけで、ここからは統計学を学ぶ手段についてご紹介をします。今回のテーマは”お金をかけてもいいから学びたい”という方に向けて書いております。独学で出費を抑える学習方法については次回の記事で解説します。

学習手段

ここでは大きく分けて3つの方法を紹介します。

大学院

  • 東京大学大学院 経済学研究科
  • 東北大学大学院 経済学研究科
  • 横浜市立大学大学院 データサイエンス研究科

ハードルの高い順でいくと上記のような修士過程が挙げられます。統計学だけに止まらず、経済学やデータサイエンスという幅広い学びを得られることは間違いないでしょう。しかしながら学費や通学期間を考慮すると中々に敷居の高さは否めません。参考までに東京大学大学院の学費を掲載します。

 

修士課程

博士課程
入学料282,000円282,000円
授業料(年額)535,800円520,800円

東京大学”より引用

ビジネススクール

  • グロービス
  • 東大データサイエンススクール

もしかしたら名前をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。ビジネススクールのメリットとしては、学びたい分野だけに絞って体系的な学習が出来ることです。大学院に比べてかかる費用や時間は抑えることができます。

グロービスのビジネス・アナリティクス講座の受講料も参考に掲載しておきます。

受講回数・期間全6回(隔週/3カ月) 1回3時間
受講料128,000円

グロービス”より引用

オンライン学習

  • Udemy
  • データサイエンス・スクール
  • datamix

おそらくこの辺りが”統計学”という分野だけにフォーカスして学ぶことができるコンテンツだと思います。

オンライン学習のメリットはなんといっても時間・場所を選ばずにピンポイントで学習が出来ることです。もしかしたらUdemyは皆さんも一度は目にしたことがあるかもしれません。試しにUdemyで「統計学」と検索をかけてみて下さい。統計学の基礎を丁寧に解説してくれている動画を1万円代で購入することも可能です。

スポンサーリンク

まとめ

さて、今回は統計学という学問がどれだけ私たちの身近に存在していて、そして様々な場面で活躍をするか紹介してきました。また統計学におさまらず、データサイエンスという領域で学習をしたい方に向けていくつかの手段を紹介させていただきました。ここまで読んでみて如何だったでしょうか。もしかしたら読者さまの中にはもっと手軽にお金をかけずに勉強をする方法はないかと考えた方もいらっしゃると思います。

そんなわけで次回は、「統計学を独学で学びたいけど初心者だから何から始めたらいいか分からない!」という方に向けて、いくつかの学習手段をご紹介します。統計検定やビジネス統計スペシャリストに挑戦したい方に向けた内容にもなっておりますので是非参考にしてみて下さい。それではまた次回お会いしましょう。

お読みいただきありがとうございました!

スポンサーリンク