片側検定と両側検定 超簡単な見分け方を統計検定2級の合格者が解説します
●片側・両側検定の見分け方
ご訪問ありがとうございます!
今回は統計検定2級の対策、番外編です。
※とても短い記事なのですぐ読み終わります
帰無仮説と対立仮説
・帰無仮説と対立仮説
・片側検定と両側検定
統計検定を勉強する人なら誰もが通る概念ですね。
過去問を解いていて、この2つの使い分けに悩んだことがありませんか?
「計算問題は選択肢だから楽勝♪」
と言いたいのに、片側検定と両側検定を二者択一で選択させる問題に頭を抱えたひとも多いはず。
加えて2級では過誤という概念が登場して頭は完全にパニックです。
ただでさえテストは時間との戦い・・・
「片側?両側?」と悩んで貴重な解答時間を浪費したくはないですよね。
「簡単に見極める方法があればいいのに…」
悩んだ私が編み出したのは、おじさんと牛丼のお話でした。
帰無仮説と対立仮説の例え話
ある日のこと、おじさんは妻から衝撃的なことを言われました。
「最近、太ったね」
そんなハズはない。おじさんは認めたくありません。
仕事終わりにすき家の3色チーズ牛丼を食べて家に帰り、妻の料理とビールを嗜んでいますが決して太ったわけではないと主張します。
このおじさんの主張、「食生活の影響などない。体重は変わってない」という仮説が帰無仮説です。
一方、妻の「最近、太ったね」はおじさんを論破する主張。これが対立仮説です。
●帰無仮説
おじさん「おれはずっとスリム」
↑ 論破したい!
●対立仮説
妻「最近、太ったね」
また今回のケースでは、おじさんがスリムだった頃に比べて体重が増えたことに言及しています。これが片側検定です。ちなみに体重が減ったかどうかを言及する場合も片側検定です。
では両側検定ではどうでしょうか?
両側検定の場合そもそも妻の主張が変わります。
「結婚してからおじさんに体重の変化はあったかな?」としましょう。
体重の増減に関わらず、変化があったかどうかを言及したい。これが両側検定です。
同じ実験でも、興味の対象がどこにあるかによって片側検定と両側検定を使い分けなければいけない。これが受験者を悩ませる最大の原因と言えるでしょう。
●片側検定
「体重が増えた(減った)か?」
→ある基準から片方に変化したか
●両側検定
「体重に変化があったか?」
→ある基準から変化そのものがあったか
この時に有意確率5%とする場合、5%の確率でたまたま変化があったかを両側で考えるので、片方ずつの2.5%として計算することになります。
さて、統計学の仮説検定においてとても大事なことを話します。
妻の「最近、太ったね」が今回成立しなかったとしても、おじさんが勝ったわけではありません。
3色チーズ牛丼ではなく、もしかしたら食後にこっそり食べているラ王の汁なし坦々麺が体重増加の原因かもしれません。
このように対立仮説が成立しなかったときにも帰無仮説は決して正義にはならないのです。
この考え方を、数学の用語で背理法と言います。
妻の「最近、太ったね」に終わりはありません。
まとめ
片側検定と両側検定のお話、いかがだっだでしょうか。少々ふざけたお話にも思えますが、問題の解答中、とっさの判断に迷ったらおじさんと牛丼のことを思い出してみて下さい。
ちなみに統計検定2級・3級の総合的な対策方法は別の記事でご紹介しているので併せてお読み下さい。
お読みいただきありがとうございました!
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